今日(H29/6/27) の産経新聞「正論」欄に載った平川祐弘東大名誉教授の 『「正道」示した渡部昇一氏を悼む』 は実に適格な論文である。平川さんならではのものだ。当方が評するのは失礼とは思うが並の学者に書けるものではない。ここに、全面講和論に関して記述された個所の後に続くところを転載して記録しておく。
―――戦後、昭和30年代末までは小泉氏 (信三) こそがわが国の一代の師表だったが、昭和40年代末からは武骨な渡部昇一氏が、それと知らぬ間に日本のオピニオン・リーダーとして跡を継いだ。渡部氏ほどの偉者 (えらもの) は東大にはいなかったと私は観察している。 和漢洋の読書量で氏に及ぶ人は地球上に見いだし難かったのではないか-この素直な愛国の大学者は、当たり前のことを言うことで正道を示した。 (傘)