子曰く、君子は器ならず。 (論語・為政第二)
(平成30/6/26) 渡部昇一先生が思い浮かぶ。 「渡部昇一ブックス」発刊の趣旨 (平成23年10月15日) に「御専門の研究の徹底的遂行、能力および深い知識が、他の分野の活動においても自ずと深慮、卓見が湧出し、事を成し遂げていかれるのだと思う。」と書いたが、ふつうの学者の一技一藝のはるか上に到達されていたのである。 簡野道明が記す。「学問は次第順序ありて等を踰ゆべからず。故に最初より不器の地位に至らんとすれば、却りて一の成る所なきに終らん。されば学者はまづ成器の地位を目的とし、而る後に漸を以て不器の地位に達せんことを要すべきなり。」▼